2008年05月20日

【映画】ミスト

ミスト

「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」の監督がスティーブンキングの原作を映画化、と言われたら「ショーシャンクの空に」でボロ泣きした身としては観ないわけにはいかんだろ!!…と思って見に行ったら、ホラーだった。…そりゃキングだけどさ。

既に色々なサイトでレビューされているとは思うが、一応あらすじを書いておくと、
田舎町でお父さんと息子が車に乗ってスーパーに買出しに行く。
買い物をしているうちに外がみるみる霧に覆われる。
みんなが不審に思っていると、血まみれのおじさんがダッシュしてきて、
「みんな、外に出るな!霧の中に何かいるぞ!」って言い出す…。

霧の原因も霧の中の怪物の正体も何もかもがわからないパニックの中で、
みんなの制止を振り切って家に帰ろうとする人や、「怪物?バカな事言うな、夢でも見たんだろ」と信じない人、「世界の終末がついに来たのです!」と旧約聖書的な終末論を唱えだす人…と色々な異論・反論が出る。田舎のスーパーの店内という狭い空間の中で大勢の人がそれぞれに自分の意見を主張する。

そんななので、もう本当、全然意見がまとまらない。みんな自分が正しいと思い込んでいて、
次々にトラブルが襲ってくるから悠長にディスカッションもしてられない、という本当に疲れる状況が続いていく。

だから怪物を撃退するときも連携がとれず、
「怪物がよく見えて撃退しやすいから照明をつけようとする人と、怪物が寄ってくるから照明を消そうとする主人公」
といったチームワーク不在のためのミスが連続していく。

また他にも、
「店内に混入した怪物を火で撃退しようとする主人公→みんなも納得→狭い店内で火を使ったものだから危うく火事になりかける」
といった、一見正しくて、みんなから承認を得た作戦でも実はあまり良くない作戦だった、というような事象もあったりする。


何を選択して、どのように行動するのが正しいのか、判断するのがとても難しい。でも選択して実行しなければならない。…そしてラストで主人公は最大の決断を…。

あえて言うならこのホラー映画の怖さは怪物の造詣やら、人の精神構造うんぬんではなくて、
決断する事の怖さという事だと思う。

果たして自分が同じ状況に立ったとして、正しい決断を下せるだろうか。
でも正しい決断とはなんなのだろうか。
決断を下した後、「ベストは尽くした」と納得する事は出来るだろうか。


…ラストシーンでどういう決断を下すべきだったか。いくら考えても解らない。

投稿者 mozi : 00:08 | コメント (0) | トラックバック

2008年03月10日

ライラの冒険-黄金の羅針盤-

ライラの冒険-黄金の羅針盤-

ニコールキッドマンが出てるよ、と言われたので観てきた。

しかし、ニコールキッドマンはつくづくええ女やな。ほんま、ええ女。
ちょっとええ女過ぎて、「こっちへいらっしゃい、可愛がってあげる」とか言われたら、
「いえいえいえいえ…」と後じさり、遠くから双眼鏡で「ええ女やなぁ…」と呟きながら
観察するに留まってしまう程ええ女だ。ほんま、ええ女。

と、それはさておき。

本作は黄金の羅針盤シリーズ三部作の一作目にあたる作品であり、児童文学というかファンタジー小説を映画化したもの。

教権と呼ばれる、いわゆる教会が世界の秘密をひた隠しにしている世界で、科学者が秘密を白日の下に晒そうとしており、その鍵を握る子供であるライラが知恵と勇気で大冒険…という比較的解り易いあらすじ。
なので、子供向けの単純娯楽映画と思いがちだがそうでもないのな。
色々な登場人物の思惑が工作する情報戦の趣きがあったり、プライドを賭けた男の戦いが入っていたりで結構興奮しながら観れた。
アル中の白熊が女の子に諭されてシモベになるとかお前、面白すぎだ。白熊、かわいいよ白熊。

ただ、説明不足な感じが物凄くあって、「え?」と嫌な意味で驚かされる場面も。
重要な役割を担う気球乗りがそれはもう実にあっさり仲間になったり、敵に追われていた叔父さんがいつの間にか敵を買収して主要拠点に陣取っていたりという、観てて「それはご都合主義すぎませんか?」と言ってしまいそうになる展開がちらほら。
「原作ではきっとここで一悶着あったんじゃないかな」みたいな。想像力で補うにも限界ってもんがある。

というか、最近そういう映画多くないかね?長編原作の作品で説明が足りてないって映画。
別にはしょるのが悪いとは思わないけど、はしょる事でつじつまが合わなくなったり変にご都合主義になるのは勘弁だなぁ。
逆にうまく省略して、スピーディで爽快なものを作る事に成功している映画もあるとは思うんだけど。
二時間に凝縮するのに失敗してるなら、よほどのビジュアルショックでも与えてくれないと映画で観る意味って薄いと思う。

ま、ライラに限って言えば、ニコールキッドマンが出てる時点でビジュアルショックは達成だけどな!!(結局そこだ)

投稿者 mozi : 23:18 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月08日

アヴァロン

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アヴァロン
攻殻機動隊、イノセンス、ハチクロ・アニメ版の監督としておなじみ、押井守の映画。
近未来。下手すると脳を破壊された文字通りの廃人になる可能性すらあるネトゲ、「Avalon」に熱中する人々。「隠れキャラを見つけて倒せば幻のレベルにチャレンジできるんだぜ」という噂を聞きつけた主人公アッシュは再びパーティーを編成し、クエストへと挑んでいく…。

最初観た時は「なんでClass Realで人が死んだ時エフェクトがかかるんだよ!そんなのリアルじゃねぇよ!」という変な憤りを感じたものだが、今回再見して「ああ、違ったのだな」と。
どんなにリアルであっても、Class Realもあくまで主人公にとってはゲームであり、だからこそエンディングで自分の信じる「現実」へと帰っていく。要はどんなに魅力的であってもヒーローは現実に立ち返って行くもんなんだぜ、という事だったんですよね?これはある意味、エヴァやマトリックスと同じテーマと考えて良いんでしょうか監督…。

マーフィーがClass Realこそが現実、と考えてそこで生活していくことを決意したのを見るにつけ、現実は自分が決めた現実に住めばいいじゃんというメッセージにも受け取れなくは無いが、アッシュはあくまで主人公。やっぱり主人公の行動こそが大きな意味を持つ、というのが物語の物語たるゆえん。本物のリアルにおける最大の特徴というのは実は「主人公の不在」という事なのでは無いか…とか思った。

投稿者 mozi : 00:52

2007年08月05日

トランスフォーマー

 トランスフォーマー観た。笑いあり、涙あり、興奮あり、青春あり・・・・なんだろう、この感じ。ああ、そうかバックトゥザフューチャーの感じに似てるんだ。

 ネットオークションでメガネを売って生計を立てている青年と、機械の身体を手に入れた宇宙人が政府の陰謀を逆手にとって前科を揉み消し、女のハートをゲットする…そんなバックトゥザフューチャー。

 全体としては凄く面白く見れた。ただ一点だけ挙げるとしたらメガトロン陣営にも市販車を出して欲しかった。スポンサーが「メガトロンなら金は出さん」って駄々をこねたんだろうか。チッ、ケツの穴の小さい野郎どもだ。光岡のオロチとかメガトロン側なら最高だったのに。

 これ以上のネタバレは叱られそうなのであまり書きたくない。だが、これだけは言わせてくれ。――劇中、キルビルのテーマが流れるのは車がトラックスーツ色だからなの?

投稿者 mozi : 00:53

2007年01月16日

野獣死すべし(松田優作版)

 yajuu
野獣死すべし

「リップバーンウィンクルって知ってますぅ?」。
名言だと思う。松田優作の鬼気迫る演技と相まって、さっぱり意味が解らない。もう全く日常会話じゃない。
要するに非日常!つまりはイッちゃってる!・・・そう、とことん狂った映画でございました。

冒頭に引用した台詞は優作扮する主人公が、自分をに疑いを持って追いかけてきた刑事を脅す時に使うものなんだけど、
この時の優作はホントにホントにホントーーゥに狂ってる!必見。

でもね、映画全体を通して狂ってんだけど一貫性を感じた。
「狂人とはかくあるべし」みたいな。

オレの日常はこっちなの!法律とか倫理とかには関わってらんないの!
っていうズレた感覚。まさにノワール。そう、映画ってこうじゃなきゃ。

途中、主人公一味が銀行強盗をするシーン中、
ちょっといい仲になってたお嬢さんに正体を感づかれそうになる。
大体の場合、ストーリー的にはお嬢さんを助けてしまって後々面倒なことになったりだとか、
お嬢さんと悲しい逃避行だとか・・って感じになりそうなもんだけど、優作はその場でお嬢を射殺!!
冷酷!!冷酷!!悪事そのものに全生涯賭けてます!
・・・まぁ、その殺しが結果的に仇になるんだけど、自分的には映画観てる間中、
優作の狂気が予想を上回り続けてくれたので良し。

この「狂った倫理に命賭けるのが当たり前!」って感覚は
コミック版の「ヘルシング」読んでる感じに近いかも。

自分内痛快作品ランキングがこの映画で更新されました・・。ビバ・ピカレスクロマン。

投稿者 mozi : 00:35 | コメント (0) | トラックバック